真夏の施術について。その特徴と内臓へのアプローチ
夏は副交感神経優位となり、体が全体的に弛緩するようにできています。 結果的にどうなるかというと、 筋肉の緊張が減るために腰痛、肩凝りなどが緩和されたように感じられます。 体の痛い方には比較的過ごしやすい季節といえます。 このままのんびり過ごして頂くのも一手ですが、歪みが激しい方、慢性的な痛みを抱えている方は、残念がら 「緩和されたように感じる」 だけで治ったわけではありません。 奥底に違和感が残っている場合は特にそうです。 夏の特徴は、先ほど書いたように筋肉が弛緩していることです。 これにより、痛みが減るので、 患者さんの方は 、あまり施術などしなくていいかなと思ってしまうことも多いと思いますが、 施術家の方は、 弛緩している時の方が治しやすいので、施術のチャンスと捉えます。 患部の筋肉が既に何割か自然に緩んでいるわけですから、冬よりも施術量を減らせるのです。 マラソンに例えるなら、普通42キロ走るところを、途中の20キロからスタート出来るようなイメージでしょうか。 更に、施術後も夏が続く限り筋肉は弛緩傾向にありますから、治りも早く、元に戻ったりする悪化も冬に比べると遙かに少ない傾向にあります。 慢性的な痛みを抱えている方は特に、スタートラインが有利である夏の間に根本的な原因を取っておくことをお勧めします。 秋になって痛みが出てきてからだと、辛い上に施術回数もどうしても増えてしまう傾向があります。 もう一つ夏の特徴的な施術。 それは内臓へのマニュピレーション(手を当てているだけの揉みほぐし)です。 冷たい物を飲食しすぎると内臓機能が低下し、硬くなります。 内臓は自分で意識的に動かせないだけで、 筋肉の塊 です。 従って、腰の筋肉や、足の筋肉にするのと基本的に同じようなアプローチを行い、柔らかくし、動きをよくすることにより、機能を回復させます。 私は特に胃、肝臓、腸を中心としたマニュピレーションを行っています。 マニュピレーションで柔らかくした後は、頭蓋のゆらぎにより、神経を整え、更に動きを付けていきます。 内臓機能の低下は万病の元ですが、夏ばての最大の原因でもあります。 内臓マニュピレーション、頭蓋のゆらぎで、パワフルに夏を乗り切ってもらいたいと思います。