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7月, 2018の投稿を表示しています

内臓が起こす痛み。

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症例。 右股関節が動かなくなり、痛くて右足を10センチくらいしか前に出せない。 もちろん、右足を上げられないので、階段も苦戦。体を大きくのけぞらして、足を上げる。 右股関節に体重をかけても痛いので、左足も出しにくい。 この状態が半年。 鍼にはずっと通っているそうだ。 ぴょこん、ぴょこん、と飛び跳ねるように来た患者さん。 骨盤のズレを取るのは基本。 この1回でまあまあ歩けるようになり、かなり良くなったが、半年歪んだ状態で体を使っていたため、 各方面への負担が激しく、部分部分をダイレクトにほぐしていく作業に時間がかかった。 膝、腰の筋肉と来て、今日は殿筋群。痛みがあるので、指を当てているだけの方法で取る。 これでほぼ解消したが、まだもうちょっと残る。 最後は膀胱の堅さを取ったらよりすっきりした。 最初から膀胱を狙ってたんですが、やはり程度が悪すぎると反応しない。 腰、膝、筋肉と周りをほぐして、戻ってきたら反応が良く、 最後の最後に奥にあった固ーいしこり、これはさすが手を触れない方法じゃなくて、 実際に指を当てて取った。ただし、揉んだりはせず、当てているだけ。 これはとても気持ちが良く、患者さんは殿部の筋肉を解放している段階で、ぐっすりと寝てしまっている。 多分、最初は膀胱の硬化から来た足の痛みで、これに対する対応をあやまり、びっこを引いているうちに、体が本格的に歪んでしまい、どうにもこうにもならなくなったようです。 あのままだとどうなってたんでしょうか。 普通は手術なのかな。手術したところで、的外れだから根本的によくなるのかどうか、 よく分からないが。いずれにしても、かなり大変な事態だった。 内臓から腰痛、膝痛、などなど、多数発生するのですが、殆ど知られていないので、 一応お知らせです。ご参考まで。 鍼の世界でも、膀胱と股の裏側、腰などは関係があるとされ、膀胱の機能障害は図にあるようなラインに障害が出やすいとされているので、再現性と普遍性、理論を重んじる西洋医学では相手にされないが、経験の上では昔から知られていた話ではあるんだろう。 最後は足首と、足根骨がズレて固まっているのを取らないといけないと思う。残り多分、45分くらい

圓融寺座禅会

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友人のお寺、目黒の古刹、圓融寺(えんゆうじ「圓」は「円」の旧字) 近年、 SNSなどから圧倒的な勢いで押し出されてくる、他人の価値観に我々は強く晒されるようになりました。 国指定重要文化財の釈迦堂は、都内で2番目に古い木造建築とされています これに流されると、とにかくなんかしてればいい、 何かしなければならない、 何かマグロのように止まらずに色々やってる人最高、となってしまいがちです。 何か、他人に自慢できるようなことをやっている=有意義 人に羨まれるようなことをしていない=無意味 となってしまいますが、他人の情報を気にし、他人の目線を気にする余り、 自分で自分が何をやっているのか、訳が分からなくなってきます。 こうなると表向きは何か特殊なことをしているように見えたり、 特別な場所に行ったり、特別な人に会っているようでも、 心ここにあらずといった状態ですから、実は無意味で、長く続かず、 結果もあまりついてきません。 毎日同じ場所で、同じように仕事をしている人や職人も沢山居ますが、 このような表向き判で押したような、つまらない、 同じ場所の往復の日々に見えても、心の中で日々その人が新たな発見をしていれば、 これほど有意義なことはありませんし、 他人の役にも立つでしょう。 肉体をとにかく忙しくあちこちに動かしても、限界があり、最後は疲弊します。 究極の多動は不動の中にあります。 これを深く納得する為に、瞑想があり、私も 日々瞑想は欠かしません。 施術中も、殆ど瞑想しているようなものなので(笑)、瞑想時間は長いです。 手を当てただけ、更には触れずに人の体を動かす技は、 この、不動と多動を融合させた境地にあります。 動かさない、動かないことによって、大きな動きを誘発するのです。 日々一人で瞑想をやっていても独善的になるので、 久しぶりに目黒の円融寺の夜座禅に来ました。 目黒といっても、JRの駅からはかなりあります。ここからはバスが頻発しています。 余談ですが、現在の目黒駅は、駅舎自体は品川区にあるように、 目黒という地域のギリギリはずれにあります。 山手線の駅がある場所がどうしても中心地だと思われが

冷たいものは何故体に悪いか

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昔から夏の体力維持にとって重要なこととして 「冷たいものをとらない(食べない、飲まない)」 ということが言われ続けています。 何で冷たいものをとると体に悪いのか。 それにはまず、我々の体から出る水分の温度について考えてみると分かりやすいです。 人間の体から出る水分と言えば、汗(蒸発も含む)と尿ですね。 大便とか、涙などもありますが、汗と尿が圧倒的なのはすぐお分かり頂けるかと思います。 これらの温度はどのくらいでしょうか? 体からでるものなので、体温以下であることは考えられません。 汗は気化熱で体を冷やすために出ますが、汗の温度自体は体温と一緒です。 尿に至っては、体の深部から出ますので、体温計で測る 一般的な体表温度である36度台よりも少し高く、 38~40度くらいあります。 これら、ぬるめのお湯ともいえる、40度近い汗や尿のもとは、全て口から入る水分です。 ということは、消化吸収の難しい話を抜きにして、温度だけに焦点を当てると、 口から入った液体が、体内で40度まで温められて出てきていることになります。 検尿を時々すると思いますが、あの時の尿の温度や、量を思い出してください。 溜まっていると、かなりの量が出ますし、温度もかなり高く感じます。 我々は夏場、氷の入った水や、同等の温度の飲料、アイスクリームなどを食べてしまいますが、 これらが全て40度まで温められて出てきているわけです。 1回に出る、コップ一杯から一杯半程度の水でも、氷水のレベルから、 40度にまで暖めるのは、薬缶を直火にかけても、そこそこの時間がかかりますよ ね。 1日の尿量は1~2リットル。 2リットルの氷水を40度にするためには、火力の強いコンロであっても結構時間がかかります。 これだけの熱量を、消化吸収、運動を抜きにして、我々は 単に水分を40度にまで温めるだけに使っているわけです。 更に汗も同じくらいの量をかくとされますので (これは運動量などによって、かなり変化しますが1.5~3リットルといわれています) 1日に4~5リットル、実に2リットルのペットボトル2本分ほどの水分を、 40度まで体内で「沸かして」いるのです。 熱源は食料から得たエネルギーを化学分解してできた熱(=体温

内臓の機能低下と、体のだるさ、腰痛

今年は早々に梅雨が明け、七月前半から全開の暑さですね。 さらに、その前は少なくとも東京では結構寒い日や、寒暖の差が激しい日が続いていましたので、 自律神経がおかしくなり、内臓機能が低下している人が多く居ます。 内臓が機能低下を起こし、固くなると、 腰痛や、股関節痛、肩こりなど色々な症状が出るのですが、 これはまだあまり知られていません。 鋭い痛みや、動いた瞬間にビシッと来る痛みは筋肉や靭帯が痛んでいる場合が多いですが、 重い感じの痛み、動きに関係なく同じような鈍痛が座ったり、寝ていたりしてもずっと続く場合は内臓痛を疑うべきです。 さて、内臓の機能低下を防ぐ方法は色々ありますが、 中でも簡単だけれど難しく、昔から言われ続けている 「冷たいものを取らない」 ということの重要性についてお話ししたいと思います。 →  次のブログへ