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無意識に体の状態を把握していること

今日は練馬の美容室で施術だった。 初めての方、リピートの方と1名ずつ施術したところで、ちょっと時間が空いた。 一方、このお店で働いている若手の男の子(20代後半)もちょっと時間が空いた。 すかさず「ちょっと見て貰えますか」と来た。 こういう例はとても多い。そして、こんな風に興味を持って来てくれる人は結構悪いことも多い。 聞いてみると 「特に悪い所はない感じだが、あまりこの手のものを受けたことがないので、見て貰いたいのだ」 ということだった。 「自覚症状が無い」ということだが、整体を受け慣れていない人や、体調をこれまで本格的に整えた経験の無い人は、どんな状態が「調子の良い状態」なのか、悪い状態との区別が付けられていないことが多い。 それでも施術に興味を持っているというのは、無意識のレベルで、体が悪いところを治したがっているということだと思う。 さて、施術に入り、チェックすると肩はバリバリで、左骨盤が大きく後方に回転していると見たてた。 だが左骨盤がズレている場合に痛みが出る場所を押してみるが、痛くないという。 試しに右骨盤がズレている場合に痛い点を押してみるが、これも痛くない。 さて、何故か。 こういう場合は神経が興奮しているのである。 脳が興奮状態にあると、痛みを感じにくくなる。 本来痛いはずの所を押しても、無痛かせいぜい「むずむずする」という程度しか感じない。痛む場所から送られて来る痛みの信号が、大量に発生している他の信号(ノイズ状態)に紛れて正確に感知できないのである。 また、本人が力を抜いたつもりになっても、脳が勝手に信号を送るので、全身の筋肉が勝手にこわばる。 脳の興奮状態は疲れの蓄積によりなる。 普通の整体ではそれでも体をゴリゴリほぐして行くのだが、私の場合は頭蓋骨矯正テクニックを持っているのでこれから入る。脳の小脳テント(脳の硬膜の一部)の張りを取るのだが、これが神経興奮沈静化には素晴らしい効果をあげる。 見かけ上特別なことはやらない。 頭蓋骨にそっと触れて、この動きをつけること2分ほど。見ている人は、頭に軽く手を当てているようにしか見えないだろう。でも、新興宗教の技ではない(笑) さて、肩に触れると、肩凝りは半減。首凝りはほぼ無くなっている。 そこで骨盤の痛点を調べ

施術例7 脇の痛み

40代女性。 離れて暮らす私の姉なのだが、この一月ほど右脇が痛かったそう。 じっとしていても痛いし、動かすともっと痛い。 とりあえず、整形外科 に行くと、 レントゲンと血液検査 をして所見無し。 より詳しく調べた方がよい、ということで 胸部外科 を紹介された。 胸部外科ではレントゲンから一歩進んで CTスキャン 。 これでも所見はなく、原因は特定できないが痛みは残っているということで、 定番のロキソニン(痛み止め薬)処方。 と、ここまで進んできたところで姉と会った。 早速ベッドに寝かせて施術してみる。 骨盤から始まり、仙骨の角度、腕の筋肉など一通り歪み、こわばりを取る。 これは、基本の施術なので、どんな症状でもとりあえずやります。 その場で痛みが取れた。ナイス!! しかし、長くは続かず、翌日また痛み出したという。 その日は忙しかったので施術できなかったが、丸一日考えていた。 残すは多分肋骨の歪みである。 翌日、肋骨をチェックすると、第二肋骨がわずかに後方に転移している(2ミリ程度)。 これだな、と第二肋骨を正しい位置に戻した。 肋骨を直すと言っても、 3分ほど触れているだけ なのだが。 見事治って、そのあと一週間再発していないとのこと。多分これで完了だと思う。 このままほおって置いたら、多分姉は毎日ロキソニンを飲み続けていると思います。 この話から得られる情報は ①レントゲン、CTは優れているが、微細なズレは触らないと分からない。 しかし、微細なずれでも、不調や痛みを発生することはよくある。 ②不調を感じた場合ファーストチョイスで外科に行くのはいいと思う。しかし、原因不明、痛み止め投与、と言われたらすかさず整体がいい。 鍼は本来優れているが、その能力を発揮させられる治療家がまずいないので、痛みの除去には不向き。 ③当院では、1回目は全体的な治療に専念する。やはり、骨盤周辺が重要。2回目の施術で肋骨の転移を取って一発で治ったが、これも1回目の施術で大きな歪みを取るという土台がなければなしえなかったかもしれない。 一度に肋骨までたどり着けばよかったのかもしれないが、人体はすぐに反応が出ないこともある。 また、一気に治療すると良くないこともある。 3回を目安