骨盤は整えるのか、勝手に整うのか

今の整体でブームになっているのが「骨盤」

確かに、肩凝りや背中の痛みを取る上でこの歪みを取るのが大きなポイントになることは確かです。

僕も施術では骨盤の歪みを初期段階でまずチェックします。

しかし、骨盤の歪みは、皆さんが思い浮かべるような、骨盤に力学的な力が加わったこによるもの以外にも、内臓の不調や、精神的な緊張が原因のことも多々あります。

町で
「骨盤調整」
の看板を掲げている店でやっているように、
一律にとにかく骨盤矯正してしまうという方法もありますが、これにはちょと疑問を感じます。

なぜなら骨盤の歪みは「取る」ことを目的にしなくても、

原因を調べ正しく施術すると、勝手に「ズレが取れている」場合が多いのです。

この場合の原因箇所は何も骨盤だけには限りません。
全身、多岐にわたります。

力学的にずれている場合以外は、内臓や頭蓋など、より高度な障害を帯びている箇所をしっかり治すことにより、
骨盤の場所はそっと、本来あるべき場所に戻ってゆきます。

いろいろな施術をしたあとに、正しく体が整ったかどうかチェックするために

最終的に骨盤がそろっているかどうかチェックする。

これはありだと思いますが、

とりあえず骨盤の形を揃えるだけ揃えて

それで全身の調整が終わった、と安易に考えるのはおかしいと言うことです。

骨盤矯正しだした頃は、嬉しくて骨盤ばかり揃えていましたが、

今はまだまだ勉強中とはいえ、鍼灸を始め、PRT・スティルなど、

6種類くらいの施術を組み合わせて、一時間程度で効率よく、

効果の長持ちするように整えて行くかというパッケージングを考え始めてからは、

随分骨盤そのものを矯正する機会が減りました。


骨盤を整えること自体は実に簡単で、靱帯ストレイン法では30秒から1分ほど、

スティルテクニックに至っては、5秒くらいでほぼ完全な形に揃えることができます。

☆骨盤の揃え方☆

先ほど挙げた靱帯ストレインとスティルテクニックについて簡単にお話ししましょう。


前者は非常に安全なテクニックで、あらゆるタイプの歪みに効きますが、多分にセンスが必要であるのと、スティルに比べて効果が今ひとつです。


後者はほぼ魔術のような技ですが(笑)、再現性、普遍性は高いと思います。

力学的に骨盤が移動して、強力な肩凝りが発生している場合など、

スティルで一瞬で骨盤矯正を行い、

直後に肩凝りをチェックするとクニャクニャになっているのに感動すら覚えます。


ただし、一瞬で揃えてしまうので、骨盤がどの様にズレており、

どのように元に戻すべきか、

という正確なビジョンを抱いてから施術しないとかなり大変なことなるので、

チェックに僕は時間をかけます。

これに5分ほどかかるので、トータルではそこそこ時間がかかることになります。

それでも、5分です。骨盤矯正だけで良ければ、本当に5分でOKですし、全くの無痛です。

☆骨盤のズレについて☆

ところで、骨盤のズレ、とは一体どの様なものなのか、具体的に把握している人はあまり居ません。

いずれ詳しく書こうと思いますが、今回は簡単に書きます。

骨盤の不調には大ざっぱで8パターン、細かく考えると、そのうちの2パターンの中に更に2パターンが含まれているという複雑さです。

ズレているか、ズレていないか、の診断は仰向けに寝て頂ければ3秒で可能ですが、どのパターンであるか把握するのはいくつかのチェックテストを行う、結構複雑なものです。

何でこんなに複雑かというと、骨盤が立体的なモノだからです。単に左と右で高さが違う、という単純な二次元的な話ではありません。


整体に行かれるときは、骨盤のチェックは是非三次元的にしてもらって下さい。


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