日々の施術24 ☆発達障害

☆中学生女子

☆症状

小学生の時から皆についていけないことが目立ち始めた。

先生の言っていることが瞬時には理解できず、皆より行動が送れる。

精読が苦手で、すぐ飽きたり、頭が真っ白になってしまう。

自分で話す時も言葉をまとめるに時間がかかる等々。

このようなちょっとした「遅さ」が色々重なり、迅速な行動が求められる学校生活において、皆の流れについていけないことがある。


学校から紹介された病院に行ったところ、発達障害と言われた。

特殊学級に入らなければならないレベルではない。

当院に施術に来て問診したり、ちょっとした世間話をする程度だと、何の問題も見いだせない。


☆施術

発達障害は比較的新しい概念?疾患名?である。


遺伝的に知恵遅れであったり、強い自閉症で周囲とほぼコミュニケーションが取れないというわけではない。


学校生活も、おおまかには普通に過ごせるが、症状の所で書いたように、少しずつ皆より能力が劣ったり、行動に時間がかかることが組み合わされたものだ。


「こういう症状が出たら発達障害」という明確な基準はない。


この概念が出来たことにより、何となく周囲になじめなかったり、普通10回書けば覚えられる漢字が、20回、30回書いても覚えられず、昭和の時代なら

「あいつ、ダメだよな」

みたいな感じで終わっていたのが、定義が出来たことにより

「発達障害だから仕方ない」

という見方に変わり、本人も

「自分は発達障害だから人より遅いのだ」

というお互いの理解の歩み寄りが出来るようになった。


しかし、一方であまりにも曖昧な基準のまま言葉だけが一人歩きして、ちょっと普通ではないと、なんでもかんでも


「発達障害」


のカテゴリーに押し込めてしまったりする混乱も生じている。


最近ではスーツを着たサラリーマンが「私は発達障害なので治してください」とやって来て驚いた。

学生時代から色々人と会話がかみ合わなかったり、ペースについていけないことがあった。

会社に入ってもその状態は変わらず、悩んで病院に行ったところ、発達障害だからだ、と言われたそうだ。


「発達」障害の範囲は大人にまで及んでいるのである。


もちろん、予約のメールをやり取りしたり、問診のための会話をしている分には至って普通である。

しかし、一緒に生活したり、仕事をしたりすると、色々と軋轢が生じるのかもしれない。

ところで、何故発達障害の人が来るかというと

「頭蓋仙骨療法が発達障害に効く」

という説があるからだ。


上記の様に、捉えどころのないものなので、何をどう治せばいいのかも不明である。

先天的なもの(遺伝子レベルと持って生まれた性格)もあるだろうし、成長の過程のトラウマとか、親のしつけの問題もあるだろう。

さらにはどうなれば「完治」なのかのイメージも湧きにくい。

腰痛や肩こりみたいに、どうなれば完治なのか、とい明確な目安、基準がない。

症状もわかりにくいし、原因も不明、どうなったら「完治なのか」も今ひとつ分からない。でも、他の人とちょっと違って生きにくい。


そういう、ある意味非常に難しい疾患(疾患ではないだろうが、いい言葉が見当たらない)なのである。

だから、本人も「治ると言われたので来ました」といった漠然とした感じで来院する。

「どうなると治ったと実感できますか」と聞くと

「うーん」と考えこんでしまう。目標がない。

だからとてもやりにくい。


さて、そろそろ本題で、では実際に効くのかどうかと言われると、

前回のパーキンソン病と同じで、

根治は難しいが、整体により、抱えている問題の半分は取れる。

と言えると思う。

ただ、頭蓋仙骨療法だけではダメで、骨盤と頸椎の正確な調整が必須だ。

頭蓋仙骨療法はとても効くが、頭蓋仙骨療法だけいきなりやってもあまり効かない。

頭蓋仙骨療法が好きな人には、更に踏み込んで必ず体の調整を先に受けることをいつも強くお勧めしている。


治療効果は、前回の例を再び引っ張り出すと(洗車のやつだ)、洗剤で洗わなければならない汚れまでは落ちないが、水をかけて、ぞうきんで水拭きするだけでかなり落ちるものもある。中には、これだけで全く綺麗になってしまうこともある。


パーキンソン病も原因が未だ不明な病気であるが、発達障害も原因は不明である。

こういう原因不明の病気には、かなりの割合で、骨盤や頸椎の歪みが絡んでいる。

更には、もちろん、憑依などのエネルギーの問題も多くある。


これまでも発達障害は100人以上みてきたが、確実に言えることは

「体がカチカチで、肩こり、首凝りが凄い。憑依も凄い」

ということである。

だから、本人の感じている肉体的不快感は大変なものである。


しかし、子どもなので肉体の不調に関しては無頓着だったり、なにしろ産まれてこのかたずっとこの状態なので

「体というのはこういうものだ」

と思い込んでいる。

そして、更には世の中の人は整体が体だけではなく、メンタルにも多大な影響を及ぼすことを殆ど知らないから、整体を治療時にチョイスしない。

発達障害対して整体をやってみよう、という発想を持つほど、きちんと効く整体を受けたことがない人が少ないので仕方ない。

しかし、中には時々こういう発想が閃いたり、閃いた人に勧められてやってくる人がいる。こういう人は本当にラッキーである。

整体は、難病に対してやってみる価値は大いにある。


施術をすると100%、体が軽くなり、いやー、楽になりました。と言って凄く喜ぶ。

長年手かせ足かせを付けられていたのが外れるような気分なのである。

これは3~5回やればいいだろう。


しかし、じゃあ、受け答えがたちどころに早くなったり、学習速度があがるかというと、これは分からない。というか、5回くらいでは効果はない。


この最後の一点だけをもって「治るか治らないか」と問い詰められれば「治らない」のである。

「なんだ、治らないのか。体なんか軽くなっても仕方ない」

と取るか

「少しでも症状の切り崩しが出来てよかった」

と捉えるかで評価は変わるだろう。


これはパーキンソン病も同じである。

周囲の人間は最後の一点の部分が取り除かれない限り「治った」とは言えないと主張しがちだが、苦しい思いをしている本人は少しでも苦痛が取り除かれればいいのである。

しかも、根本的かつ、安全な方法で。

整体で切り崩せる所は絶対に切り崩した方がいいと思う。

とにかく、世の中には原因不明の病気が溢れている。溢れまくっているのである。

一つの手技や薬だけで最後の最後まで綺麗に治るというのは難しい。色々な施術のいい所、効果的なところをきちんと組み合わせてみて欲しい。


さて、発達障害の治療に戻ると、体が大体整い、憑依も取れたとして、問題はそのあとどのくらい通えば肝心の「学習の遅さ」等々が改善されるか、である。


これは正直分からない。分からないばっかりで申し訳ないが、分からないのである。

週一回、半年通えばいいとか、週二回のペースで10回来て下さい、みたいな目安はない。

他の業者はどうしているのかな、と時々ホームページをチェックすると堂々と回数やペースを明記している所が時々あるが、よく書くなぁとその度胸(又は商魂?)に感心してしまう。


私の場合、通院継続は子どもの場合、本人が喜ぶか喜ばないか、また来たいというか言わないか、で判断してくださいと親御さんには伝えている。


ペースは来られるときに、週一でも、2週に一回でも、1ヶ月に一回でも、2ヶ月に一回でもなんでもいいとしている。分からないものは指示できない。


今回来てくれた子は、半年くらい前から月一回来てくれている子。なにしろ頭蓋施術のファンで、気持ちいいから受けたくて仕方ないのである。


半年前に3回、一気に施術して、板のようだった肩はや首が柔らかくなり、再発もない。


これだけで本人は喜んで、更には術後、気分良く過ごせるだけでなく、暫く能力も上がるのも喜んでくれている。

そして、何より、頭蓋仙骨療法は本当に気持ちが良い。世の中にこんなに気持ちのいいものがあるのか、と思うくらい気持ちいいのである。

だから、施術そのものも楽しみにしている。


こういう感じで通ってくれれば、そのうち改善することはあるだろう。

そういう例はいくつかある。


しかし、大体の親御さんは色々な改善方法を組み合わせるから、改善した場合も、実際はどれが効いたのかは正確に検証できないことが殆どだ。

謙虚に分析すると、ここでもやはり効果は「分からない」のである。


ただ、細く長く通うつもりがなくても、とにかく体の歪みと憑依だけは絶対に取っておいた方がいいと思う。肉体的に楽に暮らせる。

これはまず、この世に生きる我々の基本であるからだ。

これに比べれば学習がちょっと遅いなんてある意味大した問題ではない。

表に出ている現象の改善ばかりに目を向けず、もう少し体のズレや、エネルギーの問題にも目を向けてみてもらいたいと思う。


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