日々の施術32☆奥さんからの念による不調

 40代男性。

今年に入ったくらいから急に腰痛、肩こりに悩まされる。

以前も疲労すると腰の重さや、肩の重さがあり、鍼に行ったりしていたが、それとは別次元の痛み。

これまで通っていた鍼では全く効かない。

更に足もがに股になってきて、膝に負担かかかり痛い。


鍼灸師、ジムのインストラクターから、ももの内側の筋肉が痩せているので、ここを中心に筋力をアップすればいいのではないか、とアドバイスを受け、トレーニングしているが、これも効かない。

(最近の体調不良を何でもかんでも筋力低下のせいにする風潮は本当に困りものだ。

ジムが流行なので、ジムの人の見立てが取り沙汰されることが増えてきた結果なのだろうが、ジムのトレーナーはあくまでも「自分のフィールドの中に於ける見解」を述べているにすぎない。

エネルギー的な問題や精神的な問題まできちんと勉強している人はいないから、肉体的、筋肉的、即物的な見解しか出てこない。

これはもちろん、普遍的・総合的な見解ではなく、非常に偏った、あくまでも「ジム屋から見た一見解」にすぎないことに留意するべきである)


 ☆施術


まず、体のチェック。


仙骨、寛骨(要するに骨盤)のチェックをすると、左の仙腸関節が固着。左側だけ仙骨が自由に動いていない。これは強い腰痛を起こすはずだ。


仰向けになって、力を抜いて貰った状態で足を持ち上げてみると、20度くらいしか上がらない。通常、45度まではすんなり上がるのだが、股の裏や臀部~背中~首にかけて、強い張りがあることを示唆している。


肩はパンパンに張り、首の後ろはぶよぶよ、ゴリゴリしていて、ここを指で押すと痛い(又は痛気持ちいい)。


患者さんにも実際に張っている肩の僧帽筋、肩甲挙筋を摘まんでもらったり、首の後ろの筋肉の張りを確かめて貰う。

そして、首を両手で包んで、首の太さも覚えておいてもらう。


骨盤が整ったり、エネルギー状態がよくなると、肩、首の張りは瞬時に取れ、首も細くなるはずだ。


次に、腰掛けてもらいエネルギーチェックをする。


この場合

「この人が腰痛や肩の張りで苦しんでいます。この最大の要因となっているエネルギー体があれば教えてください」

と祈ってからチェックを開始する。

エネルギー療法では「いいエネルギーや守護霊まで取られてしまうのではないか?」という人がたまにいるが、そんなことは起こりえないのである。もっと自在に選択が可能なのである。

さて、反応したのは生きている人の意識。女性。

30代。

怒りというよりは、救護など、構って欲しい、というような気持ちが強い。


職場の女性?家族?と探っていくと、家族のようである。


「家族の30代女性が、何か非常に訴えたいこと、気を惹きたいことがあって○○さんのエネルギー体についてます。これがかなり体を重くしていると思います。

人の意識が来ているというと、恨まれている、嫌われているのではないか、と皆さんすぐ思いがちですが、

かならずしもそうではなく、凄く好かれたり、頼られていても結構負担になることがありますので、恨まれているのではいか、と気にしないでください。

今のケースは、気を惹きたい、訴えたい、という方向の意識です。

何か思い当たることはありますか」


「ありますよ。凄くあります。奥さんです」


その理由はこうだ。

昨年秋に30代半ばの10歳年下の女性と結婚した。子どもが欲しい、と強く望んでいて、結婚半年にしてまだ子どもができない、来月は人工授精を試してみようと言っている。

患者さんの方は長い独身生活の末に結婚したくらいだから、子どもには大して興味がない。


まあ、居てもいいかな、くらいなノリなので、結婚してから毎日のように

「子ども子ども子ども」

と言われ、半年でもう妊娠治療というノリに全くついていけず、呆然としているが、奥さんはこの態度に非常にいらついており、何かと衝突すること既に増えてきているし、奥さんは最近もの凄くカリカリしてヒステリックなのだそうだ。


結婚が昨年秋。

不調が始まったのが今年の1月くらいから… 時系列的にも恐らく、今回の体調不良の原因は奥さんの念でビンゴだろう。


子どもが欲しい女性にとって、初婚で30半ばというのは、確かに非常に焦る年齢で、年単位では待っていられないのはよく分かる。

妊活開始が結婚半年、ということからも焦りが感じられる。

20代で結婚していたら、妊活開始まで3年くらい様子を見る人が多い。

男性は大体において妊活に熱心ではなく、特に今回の患者さんのように自由きままに暮らして来た人は妊活への意欲が低く、夫婦仲悪化の原因になることが多々、本当に多々ある。


「ではこの奥様と思われるエネルギー取ってみますね。

先ほどの肩の張りや、首の太さ、足の重さなど覚えていますね。

もし奥さんで当たりだった場合は、これらが一気に緩んで驚くほど変わりますからね」

と伝えておいて、体の左後ろにひっついていたエネルギーを除去した。


結果は、肩こりが取れ、首も細くなり、足は軽くなり、何と、仙骨の固着まで取れてしまった。


確認してもらうと、

「うわ、肩が柔らかくなってる!

首が細い!

あ、腰痛もない、ヤバい。

膝も治ってる!」


と驚いたあとに、これは本当に奥さんだ、それもヤバい。

と呆然としている。

この場合、奥さんの気持ちを変えることは不可能である。

旦那が変わるしかない。


そういう奥さんと、こういうタイミングで結婚したのはあくまでも自分である、ということをしっかり受け止めて

「本当に子ども欲しいよね。かわいいよね。子どもつくろうね!」

と全面的に、もう、子どもに興味がなくても無理矢理気持ちを持ち上げて同意して一緒に頑張るしかないのである。


結果的に子どもが出来たら万歳だし、子どもが授からなくても「主人も頑張ってくれたが仕方ない」と奥さんも納得し、感謝してくれるだろう。

しかし、今のままだと、もし子どもが出来なかったら

「協力してくれなかったから。前向きじゃなかったら」

と一生恨まれる。ジワジワと夫婦不仲、さらには離婚問題の一因になることも珍しくはない。

こんなケースは沢山見ている。


子どもがいればいいのか?

居なくければ居ない幸せもあるじゃないか。

それはそうなのである。

もちろん、居ればいい、というものではない。


しかし、もう、どうしようもなく切羽詰まった女性と結婚してしまったのだから、そんな根本的な議論をしている場合ではない。


この患者さんの場合、

相当念の強い奥様と結婚したわけだから、

「子ども欲しい!子ども素晴らしい!」

と無理にでも思い込んで、奥さんがむしろ引くくらいの勢いでいかないと、また奥さんの念で体が痛くなってしまうかもしれないのである…


体の問題は実に奥が深い。


施術はこのあと、骨盤をさらに整え、頸椎の歪みや、頭蓋の引きつりを改善したりして終了した。

負のエネルギーを取ってくれるところは結構あるが、実際の肉体的変化をきちんとチェックしながらエネルギーを取るような所はうちくらいだと思う。

なかなかないと思う。


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